1. CCPM+(日本語版)ホーム
  2. TOCコミュニケーション広場
  3. 整理No.018 「S-DBRってなんですか」

TOCコミュニケーション広場

皆様からの情報やご意見などを、お待ちしております。ご意見は ccpmplus@msi-jp.com までお願いします

当「広場」に適切でない内容につきましては、toc-japan事務局の判断にて掲載を削除させていただく場合がありますので予めご了承ください。なお、お寄せいただくご意見を掲載する場合、ご希望により匿名とさせていただきます。また、当広場の質問に対する応答には整理No.を付記してください。

整理No.018 「S-DBRってなんですか」

「S-DBRは、実質的に、DBRという最新技術に、10年間を掛けて加えられた、最初の改良です」と、ビル・デットマー、エリ・シュラーゲンハイムはいっています。S-DBRは、単純化されたドラム・バッファ・ロープで、simplified Drum-Buffer-Ropeの略称です。明らかに、この本の著者たちは、S-DBRを、最初、DBR IIと呼んでいたようですが、途中から、S-DBRに変更したようです。

詳しくは、「制約が市場にあるとき」、シュラーゲンハイム。デットマー著、小林英三訳、ラッセル社刊をお読み頂きたいと思いますが、次のような点が目新しいのではないでしょうか。

  1. 意図的に、市場を制約とする。
  2. したがって、制約資源でさえも、意図的に、90%以上の稼動には、決してしない。
  3. こうすると、伝統的DBRで必要であった「ドラム・バッファー」が必要ではなくなる。
  4. 組立バッファも、これは、本来的に、「出荷バッファ」の一部なので、これも、取り外す。
  5. こうして、「出荷バッファ」のみにして、リードタイムを、一層、短縮する。
  6. 伝統的DBRとは異なり、ドラムもスケジュールを行わない。
  7. 伝統的なDBRのバッファをいくらか単純にした「レッドライン・コントロール」という概念という概念を導入し、もう一つ、「計画負荷」という概念を導入して、負荷の管理をする。
  8. こうして、組み入れられたコントロール機能により、納期遅れが絶対に発生しないようにコントロールする。

特徴は、伝統的なDBRよりも容易で、インプリメンテーションしやすいと著者たちは主張しています。

要約すると、S-DBRでの最初の防衛線は、出荷バッファです。出荷バッファを、原材料の投入から出荷までの全体的計画に組入れ、生産システムの内部に発生する変動性により生まれる計画との乖離のほとんどを吸収します。二番目の防衛線は、計画の実行中に行うコントロールです。これを行うために、レッドライン・コントロールと計画負荷を使います。そこでは、バッファをモニターし、オーダーの処理が遅れ、バッファへの浸透があると、即座に、それに対処するためのアクションを取ります。問題が起こりそうなとき、そして、システムの安定性が損なわれそうなとき、事前に、その早期の警告を計画負荷より得ます。

「制約が市場にあるとき」には、MICSSというケーススタディ・シミュレータの入っているCD-ROMが付いており、DBRやS-DBRの概念を体感できるようになっています。また、Appendix Aとして、DBRを、グループで体験できるダイスゲームも入っています。

村上さんの提携先であるVector Strategies 社は、既に、アメリカで、S-DBRのインプリメンテーションをいくつもやっております。

MSI 小林英三記
2003年6月10日

このページの先頭へ