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[整理No.003]
TOCに関する疑問 ポイント[1]~[7] 投稿 松原寛樹 (2001.6.9)

ポイント[1] TOCとJITの違いについてですが、これをかたるにはやはり日本の企業風土と、欧米の企業風土をまず指摘する必要があると思います。

ただ単に、欧米でJITに取組みそれが失敗に終わったからといって、それを批判するのはどうかと思います。その失敗の原因はどこにあるのか、なぜJITに馴染まなかったのか?また、JITを導入したといわれている欧米企業が本当にトヨタでやられているJITと同じなのかの実態をつかむ必要があると思います。その上での議論であればいっこうにJITよりもTOCのほうが優れているといっても構わないと思います。

なぜトヨタは業績がいいのかを考えればおのずと答えは出てくるし、おそらくトヨタにTOCを導入してもそれ以上の効果は得られないと思います。

これも私の私見ですが、おそらくトヨタでやられているJITをきちんと導入することが可能であるならばそれはTOCよりも優れていると思います。理論的に考えればすぐわかることです。しかし、やはりそれなりの現場の意識だとか、多能工であるとかいろいろな下地がないと時間がかかってしまうのは言うまでもありません。これは、技術的なところが大きいと思います。

つまり、私が考えるに、まずTOCを導入し、下地を整えて(日本的改善を学ぶ、作業員の多能工化など)それからJITを導入するというプロセスが一番理想的な流れであると思います。きっと、TOCが広まった後には、またJITが見直されるときが来ると思います。JITを導入するにはサプライチェーン、市場制約を含むあらゆる制約を克服してはじめて達成されるものですから。また、5ステップはまさに日本的改善のプロセスです。ただし、目的はあくまでも改善であり、スループットを最大化することには主眼が置かれていないのは事実です。つまり、手段が目的化されてしまっているということです。

ポイント[2]海外留学していた人にザ・ゴールって知ってると聞いても知らないという人が多いのはなぜか?また、海外のソフトベンダーにTOCって知ってると聞いたら知らないといっていた。これはどういうことですか?また、TOC関係の人以外では、欧米の雑誌とかでもあまり取り上げていないような気がするのですがどうしてですか?

ポイント[3]理論的にはJITが一番リードタイムが短くなるはずです。しかし、実現可能性が低いことは周知の事実です。だからTOCなんです。という説明をしたほうがいいと思いますがいかがでしょうか?間違っていたら指摘してください。

ポイント[4]ステップは万能ではないと思いますがどのように思いますか?今日の説明で、ステップ4で制約工程の能力を高めてしまうと制約工程が変わってしまうので戦略的に替えないようにするというところがどうも限界を感じます。つまり、現状改善には効果を発揮するが、新しいビジネスプロセスを描くときにはどうするのかの説明ができません。

ポイント[5]原価計算とIEへの批判についてですが、確かにおっしゃっているような事実はあります。

しかしそれは、正しく実務側で使われていないことが大きいと思います。原価計算には財務会計と、管理会計があります。商法、証券取引法、税法などの法で規制されている財務会計と目的に応じて計算を行なう管理会計と分けて使うべきですが、得てして実務(経理)では財務会計に縛られることが多く、これを使って経営者、事業部長、工場長などが意思決定をしようとすると誤った判断をしてしまうことになります。これは、一般的な原価計算の本にかかれていることです。お薦めしたい本は岡本清『原価計算』国元書房です。非常に厚く高価な本ですが、書いてある内容はすごく平易でわかりやすいと思います。

ただし、原価計算も万能ではなく、これをすればよいということは経営者、使う側の判断になってしまいます。岡本先生の本を読んでいただければわかることですが、原価計算といってもすでに会計の領域は越えており、経済学、経営学、統計学、工学的な手法、考え方も紹介され、それをもって補完するような説明をされています。そのような意味で学者の間で小林さんのノートに関しては批判が多いと思います。小林さんがおっしゃっていることは経理実務者の一部の話であり、また、財務会計目的のデータを意思決定に使っていることに問題があるのであって、原価計算が批判を浴びることはそもそもおかしいと考えます。ABCについても誤解が多いようです。

私の私見ですが、コンサル業界に入ってわかったことではあるのですが、商売のためにうわべだけの理論をさわり、わかったつもりで企業に紹介している感じがいたします。ABCのコンサルをするのには当然原価計算の深い理解があり、かつ、実務経験がある方でないと少なくとも日本の製造業には紹介できないと感じています。また、日本と欧米の原価計算のやり方についての違い、生産方法の違いを理解しなければなりません。私も含め気をつけなければならないことだと思っております。

この意味からしても、あまり自分の専門外の領域の批判はするべきではないと思います。批判を言ったとたんに、話が陳腐に聞こえてしまいます。言いか悪いかの判断は使う側が決めることであると思います。

IEについても同じであり、私の少ない知識でお答えすると、IEの本来の目的は工程(作業)設計にあり、その一部としてQC活動や、TP活動があります。その中にラインバランスの考え方があり、これはあくまでも目的達成のためのひとつの手段に過ぎません。それのみに焦点を当てて、IEは間違っているというのは非常によくない表現だと思います。

これもやはり、改善系コンサルタントが**プログラムと称して、手段を目的化してしまったことに誤ったIEの理解をしてしまっているのだと思います。

ポイント[6]TOCに限らず最近の手法、考え方(ABC/M、TOC、BSC、SCM、ERP)はすべて部分最適ではなく全体最適を狙っているものだと理解しています。ただ、経営~現場に至る全体のテーマであるので簡単には理解できないと思います。学際的な知識、部門間の知識、階層間の理解、国際間の知識が必要です。だから、様々な実務家の方、コンサルの方、IT系の方、研究者の方が共同で研究し、開発し、企業に紹介していく必要があると思うのです。

ポイント[7]TOCを広めていき、日本の製造業を復活させるためにはこのプロセスを経る必要があると思っています。これをやっていくと、また、日本独自の新しい考え方が生まれてくると思います。TOCは最近の他の手法と比べて、体系化されているようですし、いろいろな分野で応用できると思っています。ぜひ、正しい理解を持って広めていきたいと思います。日本では今のところ稲垣さん、小林さん、村上さんの発言が大きな影響を及ぼすと思いますのでその辺の言葉の使い方で別の分野からの攻撃を受けるのは非常に避けるべきだと思います。今のままで行くと、言葉が一人歩きし、学会からの批判を受けかねません。ただ、結構学者はこういうことは気にせずに勝手に言ってればいいさという人が多いですが・・・。ただ、批判がないからといってそれが正しいんだと思うのは危険です。ぜひ、小林さんには日本のTOCの伝道師になっていただきたいので、うまくその辺を気をつけながら広げていって欲しいと切に願っております。

以上、勝手なことばかり書かせて頂きましたことをお詫び申し上げます。
TOCの研究会や、学会、フォーラムが出来ればぜひ参加させてください。
今後ともよろしくお願いいたします。

[整理No.003]
MSI小林英三 「TOCに関する疑問」松原寛樹氏(2001・6・9)への回答

松原氏のポイント1

[1]TOCとJITの違いについてですが、これをかたるにはやはり日本の企業風土と、欧米の企業風土をまず指摘する必要があると思います。

ただ単に、欧米でJITに取組みそれが失敗に終わったからといって、それを批判するのはどうかと思います。その失敗の原因はどこにあるのか、なぜJITに馴染まなかったのか?また、JITを導入したといわれている欧米企業が本当にトヨタでやられているJITと同じなのかの実態をつかむ必要があると思います。その上での議論であればいっこうにJITよりもTOCのほうが優れているといっても構わないと思います。

なぜトヨタは業績がいいのかを考えればおのずと答えは出てくるし、おそらくトヨタにTOCを導入してもそれ以上の効果は得られないと思います。

これも私の私見ですが、おそらくトヨタでやられているJITをきちんと導入することが可能であるならばそれはTOCよりも優れていると思います。理論的に考えればすぐわかることです。しかし、やはりそれなりの現場の意識だとか、多能工であるとかいろいろな下地がないと時間がかかってしまうのは言うまでもありません。これは、技術的なところが大きいと思います。

つまり、私が考えるに、まずTOCを導入し、下地を整えて(日本的改善を学ぶ、作業員の多能工化など)それからJITを導入するというプロセスが一番理想的な流れであると思います。きっと、TOCが広まった後には、またJITが見直されるときが来ると思います。JITを導入するにはサプライチェーン、市場制約を含むあらゆる制約を克服してはじめて達成されるものですから。また、5ステップはまさに日本的改善のプロセスです。ただし、目的はあくまでも改善であり、スループットを最大化することには主眼が置かれていないのは事実です。つまり、手段が目的化されてしまっているということです。

よいご指摘だと思います。しかし、小生には、「JITを導入したといわれている欧米企業が本当にトヨタでやられているJITと同じなのかの実態をつかむ」時間もエネルギーもありません。どなたか、松原さんのような、若い研究者にチャレンジして頂きたいテーマです。

しかし、松原さんの、このポイントに関連して、いくつかの点について述べてみたいと思います。

そもそも、ディスクリート・マニュファクチャリングの門外漢である小生が、なぜ、TOCに掴まってしまったかという点ですが、日本人の一人として、小生もJITが一番優れた生産方式であると考えていました。ところがある日、APICSの分厚いテキストブックの中に、「TOCはJITよりも優れている」というくだりを見つけ、「こりゃ、一体、何じゃ」というところからTOCについて調べ始めました。そして、疑り深く考えて、彼らの言っているJITの問題点にたどりつきました。そして、それらを、理屈の上で、自分なりに納得の行くものかどうかを考えてみました。そして、理屈的にJITよりもTOCの方が、多くの企業にとって、現実的なアプローチであると考えるようになりました。以下では、話が体系的になるように、アンブル、スリカンスの「シンクロナス・マネジメント」に書かれているJITへの批判を中心に、小生として、なぜ、個人的に「理屈から考えて、TOCを好む」に至ったかを記せればと思います。一言、申し添えれば、どのような生産方式、経営方式を採るかは「経営者の問題」であると思います。そして、もし、ワールドスタンダードの生産方式が、TOCになるとするなら、組織風土の違いがあっても、その観点から物事を考えるべきであると思います。

l アンブル、スリカンスは、彼らの「シンクロナス・マネジメント」の第1巻第7章(拙訳ページ227-237参照)で「JIT概念は、その論理システムが、本質的に、7つのシンクロナス・マネジメント原理の5つを満足しているのでよく機能します。」と述べた上で、以下の4点で、JITについて批判を行っています。

  1. JITの論理システムを適用して成功する生産環境が限られていること
  2. 機械などの停止による混乱がフローに与える影響
  3. 導入開始から定着までの期間が長く、かつ、難しいこと
  4. 継続的改善のプロセスがシステム全体を対象とし、最も利益が得られる制約資源に焦点を合わせたものではないこと

l 上記の1.は、JITの生産論理システムは、基本的に反復生産環境を持つ産業のみに限られていること、したがって、装置産業やジョブショップ型の産業にJITを導入するのは困難であることを指摘しています。

l 上記の2.は、「JIT/カンバン・システムでは、ワークステーションは相互に独立しておらず、各自のペースで動いてはいません。各ワークステーションは、論理連鎖の環に相当します。あるワークステーションで、必要原材料がない、原材料が不良品である、機械がうまく動かない、あるいは、停止してしまったなどのような、作業を停止させてしまうような重大な混乱が発生すると、製品フロー全体が停止してしまう危機にさらされます。下流にあるワークステーションへは、上流から仕掛品原材料が流れてこなくなり、生産を継続できなくなります。上流にあるワークステーションも、原材料補充のシグナルを貰えなくなり、出てゆく原材料保有場所が満杯になるので、生産を継続できなくなります。こうして、混乱が収まるまで、生産は停止し、その間野スループットが失われてしまいます。」という観点からの批判です。

l 上記の3.は、「JIT論理システムを上手に展開するには、生産環境と管理風土を大幅に変更しなければなりません。経験的にいって、実際に、JITシステムがうまく稼動するようになるまでには、何年も必要です。インプルメンテーション・プロセスは、通常の生産業務遂行の妨げとなるので、また、この間、資金が掛かり、経営者は大きな忍耐を強いられるので、JITシステムがうまく稼動するようになるまでの時間は、なかなか、耐えがたい時間です。JITは、伝統的な生産環境が持つ考え方とは、非常に異なった哲学で、責任感のたかい、よく訓練された、かつ、教育レベルの高い労働力を要します。JITシステムを成功させるには、究極的には、品質問題を完全に近いまで除去し、プロセス全体で、段取時間を大幅に短縮し、その他の混乱の原因となる変動性を大幅に小さくしなければなりません。これらの問題の多くは、その解決が難しく、それらに適切に対応するには長い時間が必要です。」という観点からの批判です。小生は、これが最も説得力のある批判だと思っています。つまり、急変し、競争の激しい市場条件でビジネスを行っている企業にとって、アメリカで、平均7年は掛かると言われているJITのインプリメンテーションを待っていたら、企業は倒産しかねないということです。

l 上記の4.では、二つの弱点が指摘されています。
その一は、「事前に、重要な役割を果たしているキャパシティ制約資源をシステマティックに見つけられないことです。工場内で、ムダを排除し、継続的な改善を維持するためのJITのアプローチは、基本的に特定の問題に焦点を合わせたものではありません。プロセスを改善するJITの基本的なアプローチは、問題が発生し、システムを混乱させるのを待つことです。日本人は、システムから在庫や作業員を減らすために計画したアクションが、フローを混乱させると満足します。これらの混乱は、混乱を起した資源に対策を講じ、システムを改善する機会を提供すると考えるからです。しかし、不幸なことに、混乱を惹起した問題が、本当のボトルネック、換言すると、キャパシティ制約資源であるかどうかは、わかりません。(十中八九、この混乱は、単に、ボトルネックでない資源やCCRでない資源での正常な変動性によるものであったり、スケジュールにより誘発された、一時的な問題でしょう。)限られた労力や、資本資源がスループットを大きくし、在庫を減らし、業務費用を減少させることに使われていることの保証はなにもありません。」という批判です。

その二は、「最終組立以外では、(制約資源を含む)どの資源でも、(プル型生産方式なので)事前に計画された生産スケジュールを作成できないということです。組立スケジュールは、ボトルネック・ワークステーションの負荷がどうなるかを考慮しません。(中略)その結果、基準生産計画は、効果的にボトルネック(制約)資源を利用し、シンクロナス・マネジメント原理2、3を活用するものになっているとはいえません。そのため、ボトルネックが、システム全体のスループットを決定するので、(結果的に)得られるスループットは、最適スループットよりも小さいものとなるでしょう。」という批判です。要は、「制約」を意識していないという批判だと思います。

(注)
原理2 制約資源の追加的な単位時間の限界価値は、その制約で処理される製品のスループット・レートに等しい。
原理3 制約でない資源の追加的な単位時間の価値は(殆ど)ない。

以上は、小生が、多くの企業にとり、TOCの方が、JITよりも現実的な生産方式(本当は、もっと、奥が深く、TOCは経営の行い方そのものであると感じています)であると考える理由の概略です。松原さんも、ご自分で研究され、ご自分のご判断をなされたらよいと考えます。

なお、小生の知っている某有名日本企業で、かつ、多国籍企業である某社は、現在、JITを導入しつつあります。その企業の、生産に通暁した某氏は、TOCの信奉者で、自社にTOCを導入する小道具として、ご自分で、TOCのウエブサイトを開いておられます。同氏は、小生の「制約理論(TOC)についてのノート」に関し、「 本書は、制約理論を、今までに考え出された理論や手法との対比でとらえることによって、その本質に迫ろうとしている。最適製品ミックスの決定では、線形計画法との比較を試みる。論理的な共通性制約理論は、まだまだ日本ではなじみが薄い。『システムの能力は一番弱いところ、すなわち制約で決まる』という制約理論の基本は、一見なんの変哲もない、ごくあたり前の話に聞こえる。しかし、本書を通読してみると、この制約理論は、バブル崩壊後未だ立ち直りのきっかけを見出せない、日本の製造業への福音になりうる、そんな予感がする。と実践的面からの差異の指摘は、制約理論の論理性と実用性を分かり易く説明している。

スループット会計は、いま主流の原価計算、その改良版である活動基準原価計算(ABC)と比べられる。固定費を配賦することで原価情報はゆがめられ、従ってその情報を基に行う意思決定は、企業の利益改善にはまったく寄与しないどころか、利益を減らすことになっている、という指摘は、常日頃コストダウン、コストダウンと明け暮れている小生にとっては、「はっ!」とする思いがする。

日本が誇るJITとの比較はおもしろい。1980年代、日本製造業の強さの秘密、とまで言われたJITであるが、同期生産原理からみたJITの原理的不完全さを浮き彫りにし、制約理論をベースにした生産理論の優位を証明している。ドラム・バッファー・ロープと呼ばれる生産管理手法、5段階継続的改善プロセス、V-A-T論理製品構造分析などからなるロジステックス分枝は、JITにはない新しい視点を与える。 製造業に従事され、日々閉塞感を感じておられる経営者、管理者そして製造・生産技術担当者などにぜひ読んでもらいたい一冊である。」というブックレビューを書いて下さっています。

松原氏のポイント2

[2]海外留学していた人にザ・ゴールって知ってると聞いても知らないという人が多いのはなぜか?また、海外のソフトベンダーにTOCって知ってると聞いたら知らないといっていた。これはどういうことですか? また、TOC関係の人以外では、欧米の雑誌とかでもあまり取り上げていないような気がするのですがどうしてですか?

  1. 数年前にCMSIGで読んだ話です。アメリカでも、すべての大学でTOCの講座を持っているようではないようです。そして、少なくとも、数年前では、TOCの講座を持っていた大学の数は限られていたようです。
  2. TOCは、「経営哲学」です。海外のソフトウエアベンダーは「ソリューション」を売る立場にあると思います。彼らは、自分の領域しか知らないのだと思います。したがって、TOCを知らないのだと思います。「ザ・ゴール」がアメリカで250万部も売れたというのが本当だとして、それを知らないソフトウエア。ベンダーは、経営から離れた遠いところにいる人たちではないでしょうか。
  3. ゴールドラットの最新の著作である"Necessary, but not Sufficient"の裏表紙に、
    エコノミスト: ゴールドラットは偶像破壊者(iconoclast)
    ビジネスウイーク: ゴールドラットは天才(genius)
    フォーチュン: ゴールドラットは産業にとっての神様(guru)
    と書かれています。小生も「TOC関係の人以外では、欧米の雑誌とかでもあまり取り上げていないような気がするのですがどうしてですか?」ということについて、これ以上のことを申し上げられません。

ただ、一つ、恐らく正しいだろうと思うことは、欧米でも、TOCの信奉者と、伝統的な考え方の信奉者が混在していると思います。だからこそ、CMSIGで"Cross the Chasm"というような議論や、「TOCは宗教か」などという議論が行われているのだと思います。

この辺の状況を理解するのに、数年前に、APICSのCMSIGというメーリングリストに投稿されたあるメール(ニュージーランドのSteven Balderstone氏)は、このあたりの様子を知るのによい資料だと思いますので紹介いたします。

「確かに、あちこちに啓蒙を受けた人たちの飛び地はあるけど、TOCが、なかなか、広く受け入れられないのも真実だ。学会にもその責任の一端がある。おそらく、このことにつき、TOCコミュニティは、内省し、みずからに問いかけることが必要だと思う。以下に、それらを書いてみる。

  1. われわれがTOCについて語るとき、熱っぽく語ると聞き手に逆影響する。TOCは、よく「本当だと信じられないほどに、話がうますぎる」と思われている(幸運なことに、大企業での適用例を含む調査が行われ、いまでは、TOCの業績についての経験的なデータがかなりある)。
  2. 例えば、ある学者は、年季の入ったTOCの実務家のプレゼンテーションを見たあと、TOCは「ほら(snake oil)」以外のなにものでもないといい、その実務家を信用できない「福音伝道者」だといった。不幸なことに、この見解は公表されてしまった。
  3. TOC言語は、この方法論を初めて学ぶ人たちに理解されづらい。「スループット」と「在庫」という言葉は、不幸なことに、すぐにはなんだかわからない。概念として、これらは非常に価値ある業績尺度であるが、TOCでは、普通に使われている意味とは異なる定義を持たされている。したがって、これらの言葉は、TOCの使い方から、少しずつ、普通の定義に置き換えられていってしまう傾向がある。また、クラウド、UDE、ツリー、マイナス・ブランチなどという用語を、TOCを知らない聴衆へのプレゼンテーションに使うと、彼らが吐き気をもよおしかねない。
  4. TOCを知らない学者は、ゴールドラットが(知識の)ソースを認知しないこと、TOCのツールの一部がTOCが生まれる前のずーっと昔からあったことを明らかにしないことをよく批判している。しかし、私は、そんな場合、重要な点は、ユニークな哲学をもって、これらを他のツールと組合せ、統合的な業務運用戦略としたことにあるという立場で議論している[著者注:偶然、著者と同意見でした]。
  5. 思考プロセスは、もし、問題を構造化し、システムを改善する広く使われている方法論がたくさんあることを知っている人たちからは、好感を持って見られると思う。制約理論の思考プロセスを、他の同様な方法論と比較対照した公表されている論文はない。思考プロセスは、他の類似の方法が持っていない、たくさんの長所と、二、三の欠点を持っている。他のよく確立されている方法論と思考プロセスの比較は重要である。このような比較がないのは、おそらく地域性の問題だろう。なぜなら、問題構造化方法論の多くは、イギリスやヨーロッパで生まれたからだ。
  6. TOCについて書かれ、出版されている41冊の本のうち、本当の意味での教科書は1冊もない。J.コックスがこのギャップを埋めてくれることを望む。
  7. スループット会計(TA)は完成されていない。伝統的な会計システムをTAで完全に置換するには、TAをまだまだ拡張しなければならない。
  8. TOCを教育するあるコンサルタント会社は、(その批判が正しいか誤っているかは別にして)その会社が教育費用として顧客に請求する額について批判がある。また、TOCのコースを開催したり、TOCのモジュールを導入するとき、サポートレベルが低い場合があるようだ。
  9. 産業界には、長年、TOCに取り組んでいながら、TOCとOPT(注:ゴールドラットが開発したスケジューリング・ソフトウェア)を混同している人たちがたくさんいる。
  10. TOCについての出版物の多くが、一つの側面のみを取り上げた「視野の狭い」ものだ。TOCのすべてを取り上げているものを一つ見つけるようにしよう。TOCを勉強した人たちの中にも、TOCが、実際、なんであるかについての理解が欠けていると思う。」

松原氏のポイント3

[3]理論的にはJITが一番リードタイムが短くなるはずです。しかし、実現可能性が低いことは周知の事実です。だからTOCなんです。という説明をしたほうがいいと思いますがいかがでしょうか?間違っていたら指摘してください。

小生は「理論的にはJITが一番リードタイムが短くなるはずです。」という言い方が正しいかどうか確信がありません。

TOCから言わせると、JIT環境では、すべての工程に、「入ってくる原材料保有場所」と「出てゆく原材料保有場所」があり、そこの全ての場所に仕掛品在庫が存在しています。そして、それらの合計は、DBR環境の在庫と較べ、多いと言われています。なぜなら、TOCでは、戦略的な場所にしか在庫を置かないからです。これは説得性のある言い方です。だからこそ、いくつかのTOCの成功例で、JITから乗り換えて、リードタイムが短縮したのだと思います。松原さんも、これが真実かどうか、実際の現場で、具体的に調べ、小生に教えて下さい。

松原氏のポイント4

[4]5ステップは万能ではないと思いますがどのように思いますか?今日の説明で、ステップ4で制約工程の能力を高めてしまうと制約工程が変わってしまうので戦略的に替えないようにするというところがどうも限界を感じます。つまり、現状改善には効果を発揮するが、新しいビジネスプロセスを描くときにはどうするのかの説明ができません。

「ステップ4で制約工程の能力を高めてしまうと制約工程が変わってしまうので戦略的に替えないようにする」という意味は、計画的にではなく、DBRによる管理に、どのようなことが起こるか判らない状態で、キャパシティを大きくすると、例えば、スペース・バッファを設置する場所のないところが制約になってしまうと、そこを制約資源とした工場のコントロールが実行できなくなり、せっかく、投資をして、キャパシティを大きくしたのに、それを上手く利用できず、投資を無駄にするような破目になるので、場合によっては、戦略的に変ないよいうにするという意味です。この辺を理解するためには、「シンクロナス・マネジメント」第1巻第11章(拙訳ページ339-360)をお読み下さい。よく理解できると思います。

松原氏のポイント5

[5]原価計算とIEへの批判についてですが、確かにおっしゃっているような事実はあります。

しかしそれは、正しく実務側で使われていないことが大きいと思います。原価計算には財務会計と、管理会計があります。商法、証券取引法、税法などの法で規制されている財務会計と目的に応じて計算を行なう管理会計と分けて使うべきですが、得てして実務(経理)では財務会計に縛られることが多く、これを使って経営者、事業部長、工場長などが意思決定をしようとすると誤った判断をしてしまうことになります。これは、一般的な原価計算の本にかかれていることです。お薦めしたい本は岡本清『原価計算』国元書房です。非常に厚く高価な本ですが、書いてある内容はすごく平易でわかりやすいと思います。

ただし、原価計算も万能ではなく、これをすればよいということは経営者、使う側の判断になってしまいます。岡本先生の本を読んでいただければわかることですが、原価計算といってもすでに会計の領域は越えており、経済学、経営学、統計学、工学的な手法、考え方も紹介され、それをもって補完するような説明をされています。そのような意味で学者の間で小林さんのノートに関しては批判が多いと思います。小林さんがおっしゃっていることは経理実務者の一部の話であり、また、財務会計目的のデータを意思決定に使っていることに問題があるのであって、原価計算が批判を浴びることはそもそもおかしいと考えます。ABCについても誤解が多いようです。

私の私見ですが、コンサル業界に入ってわかったことではあるのですが、商売のためにうわべだけの理論をさわり、わかったつもりで企業に紹介している感じがいたします。ABCのコンサルをするのには当然原価計算の深い理解があり、かつ、実務経験がある方でないと少なくとも日本の製造業には紹介できないと感じています。また、日本と欧米の原価計算のやり方についての違い、生産方法の違いを理解しなければなりません。私も含め気をつけなければならないことだと思っております。

この意味からしても、あまり自分の専門外の領域の批判はするべきではないと思います。批判を言ったとたんに、話が陳腐に聞こえてしまいます。良いか悪いかの判断は使う側が決めることであると思います。

IEについても同じであり、私の少ない知識でお答えすると、IEの本来の目的は工程(作業)設計にあり、その一部としてQC活動や、TP活動があります。その中にラインバランスの考え方があり、これはあくまでも目的達成のためのひとつの手段に過ぎません。それのみに焦点を当てて、IEは間違っているというのは非常によくない表現だと思います。

これもやはり、改善系コンサルタントが**プログラムと称して、手段を目的化してしまったことに誤ったIEの理解をしてしまっているのだと思います。

ここで述べられているいくつかのポイントについて、小生の意見を述べる前に、議論を発散させないため、小生の立場を明確にして置きたいと思います。小生の立場は、原価計算やABCについては、「最適製品ミックス」の決定を、伝統的な原価計算やABCから得られる「原価」を「売上」から差し引いて計算される「利益」に基づいて行うと、本来、得られるスループットを失ってしまうということだけです。会計学や経理の考え方が、いろいろな有効な意思決定に導くことを、すべて、否定しているわけではありません。(拙著「制約理論(TOC)についてのノート」のページ144-152、および、ページ169-170参照)

同様に、小生は、IEの全てを否定しているわけでもありません。ただ、IEは、現場に密着して生まれたというその生い立ちから、全体最適ではなく、部分最適を指向してしまう恐れがあり、かつ、「システムの持つ制約」を明示的に意識していないがために起こるいろいろな不都合をもたらしてしまう可能性があると言いたいわけです。(「制約理論(TOC)についてのノート」ページ153-154参照)しかし、制約を意識したTOCの考え方に沿って、IEの各種技法を使うことまで否定していません。

ということを述べたで、重要なポイントを、小生なりに整理するといかのようなものだと思います。

1.学者の間で小林のノートに関しては批判が多い。

2.小林の言っていることは経理実務者の一部の話であり、また、財務会計目的のデータを意思決定に使っていることに問題があるのであって、原価計算が批判を浴びることはそもそもおかしい。ABCについても誤解が多い。

3.商売のためにうわべだけの理論をさわり、わかったつもりで企業に紹介している感じがする。ABCのコンサルをするのには当然原価計算の深い理解があり、かつ、実務経験がある方でないと少なくとも日本の製造業には紹介できない。

4.この意味からしても、あまり自分の専門外の領域の批判はするべきではないと思う。批判を言ったとたんに、話が陳腐に聞こえてしまう。良いか悪いかの判断は使う側が決めることであると思う。

5.IEについても同じであり、私の少ない知識でお答えすると、IEの本来の目的は工程(作業)設計にあり、その一部としてQC活動や、TP活動がある。その中にラインバランスの考え方があり、これはあくまでも目的達成のためのひとつの手段に過ぎない。それのみに焦点を当てて、IEは間違っているというのは非常によくない表現だ。

6.これもやはり、改善系コンサルタントが**プログラムと称して、手段を目的化してしまったことに誤ったIEの理解をしてしまっているのだと思う。

以下、順を追って、小生の考えを述べさせていただきます。

1.「学者の間で小林のノートに関しては批判が多い。」

大変、興味があります。松原さんのご存知の批判を教えて下さい。

2.「小林の言っていることは経理実務者の一部の話であり、また、財務会計目的のデータを意思決定に使っていることに問題があるのであって、原価計算が批判を浴びることはそもそもおかしい。ABCについても誤解が多い。」

この議論は、ゴールドラットの書いた、"Cost Accounting: Public Enemy Number One of Productivity"という論文(1983年)と、サウスカロライナ大学の教授であり、コンサルタントでもあったJ. B. Edwards が書いた反論"Misunderstanding, not cost accounting, is the "number one enemy of productivity"(1984年)を想起させます。J. B. Edwardsの書いた反論は、「ゴールドラット博士は、正しくない理解から生じる原価計算の誤用を、原価計算自体と混同している」と述べ、議論をかわしました。当時のこの議論は、全然、かみ合っていないと思います。なぜなら、両方の基本的スタンスが根本的に異なるからです。

松原さんも、この両方の論文を読み、再度、お考えをお聞かせ下さい。なお、小生の考えは、「制約理論(TOC)についてのノート」のページ36をご覧下さい。また、同じ本の、170-174にも面白い議論が出ていますので、お読みになって下さい。

3.「商売のためにうわべだけの理論をさわり、わかったつもりで企業に紹介している感じがする。ABCのコンサルをするのには当然原価計算の深い理解があり、かつ、実務経験がある方でないと少なくとも日本の製造業には紹介できない。」

「商売のためにうわべだけの理論をさわり、わかったつもりで企業に紹介している感じがする。」というコメントはそっくりお返しいたします。小生の基本的な立場は年金生活者です。しかし、小生は、たまたま、数年前に、制約理論なるものに遭遇し、欧米で40冊もTOCの本が出ているにもかかわらず、「生産の国、日本」で、TOCの日本語の本が1冊もでていないことに危機感を持ち、少なくとも1冊は翻訳することを自分に課したのが発端です。小生から言えば、現役の人たちが、このようなことを行うべきだと思うのですが、忙しい方々には暇がなく、それに、翻訳はペイしないので、比較的に時間がある、小生のような年金受給者が、社会へのペイバックとして始めたことです。

「ABCのコンサルをするのには当然原価計算の深い理解があり、かつ、実務経験がある方でないと少なくとも日本の製造業には紹介できない。」については、小生は、ノーコメントです。なぜなら、小生には関係がないからです。

4.「この意味からしても、あまり自分の専門外の領域の批判はするべきではないと思う。批判を言ったとたんに、話が陳腐に聞こえてしまう。良いか悪いかの判断は使う側が決めることであると思う。」

「あまり自分の専門外の領域の批判はするべきではないと思う。」についてですが、ゴールドラットは物理学者です。自分の考えを述べ、"Cost Accounting:Public Enemy Number One of Productivity"を書いています。小生もそれなりの、ビジネスでの実務経験を持っています。だれでも、なんにでも考え方を持ち、伝えるべき考え方だとしたら、どしどし、それを他に伝えるべきだと思います。そして、場合によっては、外の人の方が、物事の本質がよく見える場合があります。

「批判を言ったとたんに、話が陳腐に聞こえてしまう。」については、「それは聴く人によりけりである」とお答えいたします。

「良いか悪いかの判断は使う側が決めることであると思う。」については、「当たり前のことである」とお答えします。

5.「IEについても同じであり、私の少ない知識でお答えすると、IEの本来の目的は工程(作業)設計にあり、その一部としてQC活動や、TP活動がある。その中にラインバランスの考え方があり、これはあくまでも目的達成のためのひとつの手段に過ぎない。それのみに焦点を当てて、IEは間違っているというのは非常によくない表現だ。」

前段は省かせて頂きますが、「それのみに焦点を当てて、IEは間違っているというのは非常によくない表現だ。」についてお答えします。最初にお断りしたように、IEの全てを否定している訳ではありません。「ラインバランス」については、TOCの用語で言えば、「変動性 (variability)」と「従属性 (dependency)」により、一般に「理想」とされている「バランスのとれたライン」が、実は、予想通りに機能しないということを言っているだけです。また、制約資源でないものの改善には、お金をかけてもスループットが大きくならないというようなことを言っているだけです。

6.「これもやはり、改善系コンサルタントが**プログラムと称して、手段を目的化してしまったことに誤ったIEの理解をしてしまっているのだと思う。」

松原氏のポイント6

[6]TOCに限らず最近の手法、考え方(ABC/M、TOC、BSC、SCM、ERP)はすべて部分最適ではなく全体最適を狙っているものだと理解しています。ただ、経営~現場に至る全体のテーマであるので簡単には理解できないと思います。学際的な知識、部門間の知識、階層間の理解、国際間の知識が必要です。だから、様々な実務家の方、コンサルの方、IT系の方、研究者の方が共同で研究し、開発し、企業に紹介していく必要があると思うのです。

TOCについてのみ、小生の考え方を述べさせていただきます。「TOCは、自然の摂理」であるとか、「常識」である、とか言われている「理に適った」考え方です。しかし、それを、ある程度、理屈っぽく考える努力をしないと、理解できないかもしれません。日本の某社の社長さんは、自らの頭で考え、今までのやり方が間違っていたと気づき、自社の経営ツールとして、TOCの導入を決めました。TOCは、前述のとおり、「経営のツール」だと思います。企業のトップの方が、「うん、これだ」と思えば、数ヶ月で、効果がでてくる経営ツールです。しかし、数年前まで、TOCは、殆ど、日本では知られていなかったのです。したがって、小生は、この考え方を、すくなくとも、企業のトップの方々が評価できるくらいに、日本語文献を増やして行こうと努力してきました。当然、この考え方の重要性に気づいた方々は、実務家、コンサルタント、情報関係者、研究者、その他、どんな立場であろうと、企業に紹介すべきです。及ばずながら、小生も、そのような立場で、動いて行きたいと思っています。

しかし、「学際的な知識、部門間の知識、階層間の理解、国際間の知識が必要である」というように、あまり難しく考える必要はないと思います。理解した人が行動を起こせばよいのです。理解できない人は、いつまでたっても理解できません。

松原氏のポイント7

[7]TOCを広めていき、日本の製造業を復活させるためにはこのプロセスを経る必要があると思っています。これをやっていくと、また、日本独自の新しい考え方が生まれてくると思います。TOCは最近の他の手法と比べて、体系化されているようですし、いろいろな分野で応用できると思っています。ぜひ、正しい理解を持って広めていきたいと思います。日本では今のところ稲垣さん、小林さん、村上さんの発言が大きな影響を及ぼすと思いますのでその辺の言葉の使い方で別の分野からの攻撃を受けるのは非常に避けるべきだと思います。今のままで行くと、言葉が一人歩きし、学会からの批判を受けかねません。ただ、結構学者はこういうことは気にせずに勝手に言ってればいいさという人が多いですが・・・。ただ、批判がないからといってそれが正しいんだと思うのは危険です。ぜひ、小林さんには日本のTOCの伝道師になっていただきたいので、うまくその辺を気をつけながら広げていって欲しいと切に願っております。

「今のままで行くと、言葉が一人歩きし、学会からの批判を受けかねません。」についてですが、昔の言葉に「人の口には戸は立てられない」というのがあります。言葉遣いには注意しますが、同時に、この言葉も真実であると思います。ご心配を有難う御座います。

今度は、松原さんにお願いがあります。TOCの勉強には、少なくとも、何冊かの本を精読する必要があると思います。出来れば、原語で読むのがよいと思います。しかし、いろいろな方々の努力により、現在、クリティカル・チェーンの部分についての本を含め、日本語のTOCの本が8冊出ています。近々、また、2冊、追加されるようです。現在、入手可能な本で、TOCの生産関連部分を勉強しようとする場合、小生がお勧めしているこれらの本を読む順番は、

  1. 「ザ・ゴール」 エリ・ゴールドラット著、ダイアモンド社(2001年5月)
  2. 「TOC革命」 稲垣公夫著、日本能率協会マネジメントセンター(1999年4月1日)
  3. 「制約理論(TOC)についてのノート」小林 英三著、ラッセル社(2000年7月7日)
  4. 「シンクロナス・マネジメント」アンブル、スリカンス著、(小林英三訳)、ラッセル社(2001年2月)
  5. 「制約管理ハンドブック」コックス、スペンサー著、(小林英三訳)、ラッセル社(1999年11月20日)

です。そこで、お願いですが、上記の本をお読みになり、再度、お手紙を頂戴したいと思います。宜しくお願い致します。

松原さんのご健闘をお祈りいたします。

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